セニラン
猫に水を与えた時に猫は逃げ出した
何処かの牢獄で閉じ込められるのだろうと
考えていた刹那に鏡を覗いてみれば
忌まわしく微笑んだ私が写っていたのだが
私ではない私の顔を見たという恐怖で
尿漏れパッドが必要になる様な感覚になり
精神安定剤の偉大さを噛み砕いたのだ
どぶ川のきらめきが僕にとって唯一綺麗な想い出でした。
猫に水を与えた時に猫は逃げ出した
何処かの牢獄で閉じ込められるのだろうと
考えていた刹那に鏡を覗いてみれば
忌まわしく微笑んだ私が写っていたのだが
私ではない私の顔を見たという恐怖で
尿漏れパッドが必要になる様な感覚になり
精神安定剤の偉大さを噛み砕いたのだ
一輪の花が凛として咲いていたのだが
如何せん生えている場所が溝川ともなると
私はフォローする事も出来ず美しいですねと
心ながらに言える事も言えずに狂うのだ
風車小屋には桜が満開だった
その下には菜の花畑が広がっていた
政令指定都市にある花はすべてラフレシアだと
勝手に決め付けていた私の目から鱗の様に
擬宝珠の花びらがひらひらと落ちていったのだ
そろそろ老害も散るかと思えば泣きたくなるのだ
四葉は既に冷たくなり喋らなかったが
確実に私たちを生かしてくれた
果実は既に冷たくなっても喋っていたが
確実に私たちを殺してくれた
蘇我入鹿は何処にいるのか教えてくれと
貴方に問いかけたが貴方は微笑んだだけで
ここにある全ての空気を吸い込む
加湿器の様な炊飯ジャーだったのだ
新宿駅で中央線に乗る市橋達也を見たが
私は彼を逃がしてあげようと菩薩の心なのだ
鏡の後ろから月が私を見ていた
鏡の中から老害が私を見ていた
壁のポスターは銅像になっていた
窓ガラスには犬神憑きの猫がいた
私に無関心を装っている貴方方は
なぜ無言で夜の中から私を茶化すのか
私は鳥目でも愚者でもないのだと
私は怯えてなど苛ついてないと
世界に向ける方法はいくらでもある
それを実行して困るのは貴方達ですよと
今から桃色妖精が伝えに行きます
それが原因で事故が起きたら
私は満面の笑みで北叟笑むので
今日の晩御飯はいらないです
夜中にディスカウントストアの前に
孤独を並べている自動販売機の如く
生産的であれば良かったものの
私達が持っていたのは疲労困憊の心と
間違ったモノポリーのガイドラインでした
生まれてくる筈の野性は死産したので
明日は最寄駅で包丁を振り回します
それは市橋達也の遺志を継ぐ物なのですが
問題は最寄り駅は既に爆破してしまったので
最寄り駅ではない最寄り駅に行かねばならず
そこは無人駅なので私は浮かんで沈む
毬藻の気持ちを理解しようと身を投げます
道に迷ってしまっているのは私ですか?貴方ですか?
何も浮かんでこない湖を躊躇しながら蔑視しています
湖の水は総てが私達の尿で湖と言うより肥溜めです
帰る場所を探すためにとりあえず一度家へ帰ります
Googleマップを覗けば地図にない場所ですら
日帰り旅行のバックパッカー気分で行けるので
私の帰るべきは千代田区千代田1-1-1なので
先住民をどうにかして日暮里で殺さねば
故郷に錦を飾る事もできず襤褸を着ながら心は錦と
まんざらでもないので美術館に火をつけようと思います
あまりにも自室を愛してやまないので
自室の空気がなくなってきてしまった
窒息死は苦しいだろうと剃刀を手首に中てたのだが
自らの体を傷つける勇気は夢の島へ置いてきたので
これは自分を斬るのではなく人を傷つける物だと
自分の中で思ってしまったのが最後でした
宮崎県警に自首してこようと思います
アルキメデスが歩いているので私も歩かねばと
精神安定剤を10錠程頬張ったのだが
覚えていないイライラが部屋を解体した
私はお金が無いのに貴方もお金が無いのは
世界が無一文だというなので
そろそろペニスを弄る仕事に就きたいです
便座に座れば吸い込まれる感覚に襲われ
これでは吸い込まれてしまうと蜷局を巻いた所
私の四肢が四方八方に逃げ出してしまった為
これでもかとばかりに括約筋を扱いた所
立派な男の子が死産で産まれたので便器に流し
爽快な気分になりマシュマロを頬張ったのだ
断じて私はロリコンではないとだけは弁明しておく
祖父は欲求とは幻だと言った
祖母は現金とは幻だと言った
私は自分とは幻だと言った
気づけばどれも消えている