fc2ブログ

首無し男の最後

独りぼっちの塵箱はこんなにも寂しい物かと

友と過した肥溜めはあの鼻につく臭いが

堪らなく日々をこれでもかと美しくしていた

これから孤独の体育座りが続くのかと考えると

脳味噌の中でハーピーが金切り声をあげ

これから先を考えれなくしている自己弁護の日

丁度よいことに死ぬのは夏がいいと決めていたのだ

スポンサーサイト



はた万次郎の手記

これからまた抜け殻のような日々が始まるのだと

自分に酔いしれながらの逃避をしている

ピーマンは食べられましたがナスは食べられていないと

昼飯を渇望して魔方陣を描いたのだ

知らない事だらけの扉が開いてしまったのは

子供の様ないつかの私を貴方に見たからなのだ

頭がぼんやりしているのはクーラー病のせいか

それとも未来への恐怖心からだろうか

ガラス戸を割ったのは私かもしれないが私は悪くない

迷惑行為

貴方は目を開いたり閉じたりまた開いたりをしていますが

その愚行とも思えるまばたき等という行為をやめて

永延に目を閉じていてくれませんか、目障りです

と怒号が鳴り響いた直後に静寂が鳴り響いた

そろそろ終わりにされるのだろうかと不安になりながら

鳴らない電話を見つめ続けている私はまばたきをしているのか?

自殺しました

夜の風がすーっと私の頬を撫で回した

これは年貢の納め時かと落胆したのは

先日、自分が死んだからであろう

死ぬ前の私は狛犬という名のドーベルマンを畏れ

これからの日々、これまでの日々を

覆水を盆に帰すが如くの幼稚園児の遊びをしたのだ

それに加え最近の私は誰からも彼からも

小便臭く精液臭く烏賊臭く胡散臭いと罵られていたのだ

これは社会に反発せねばと薬莢に精神安定剤を詰め

野々村真を思い浮かべながら紫色の銃弾を

脳髄目掛けてぶっ放した所、私は快感で死んだ

今残っているは赤と白のストライプのイライラだけなのだ

ハッスルダンス

これからどれだけ楽しい事があるのだろうと

絶望に近い思考をぐるぐると投げ回しながら

ソケットに眼球を嵌める単純労働に汗を流し

風に吹かれながらも顔を赤らめ笑っているのだ

仮に私の角度が三十度だとすれば

あの密室で行われた五分間は意味など無いのだ

アップルティーは夏の飲む物ではなかったと

反省は回転しながら黄金比を求めているのだ

詭弁!詭弁!また詭弁!

数年前の私は狂っていたと自己解釈したのだが

思えば今も狂っているようにも思え

必死の自己防衛の自己弁護がマシンガンの様に吐き出される

ソファーでいつも寝ていた自分を思い出せば

それは恥もしくは蛆が傍若無人に寝ていたのだろう

そう思わねば私が其処にいたという事実は黒歴史だ

検閲にはいつも苦い思いをさせられているので

いつの日か私の精液を飲ませ苦い思いを味あわせたいのだ

これは社会に対する牙城の砦の宣戦布告なのだ

私は2112年の総理大臣を刺殺する事に決めたのだ

空前絶後の灯火はいつでも消す事が出来るのだ

妄想列車

日々が私への悪意を持って流れていないと思っていたのだが

どうやら日々と言うよりも宇宙全体が私への悪意であり

私自身が宇宙への悪意だと気づいた時には遅かったのだ

私のような浅学非才の唐変木の木偶の坊は世界に溢れ

それは簡易オナホールで遊ぶが如くの使い捨てだ

そもそも私は貴方への快楽や貴方の求めた真実とは

程遠い存在であり私がいくら足掻いた所で貴方は砂に飲まれ

希望とも絶望ともつかない喩え難い気分になってしまうのだ

私が邪魔なんだろう?貴方の笑顔から薄々と察していた

私は何時か壊されるであろう足枷でしかないのだ

私自身を守る力を身につけなければ私は壊れてしまうのだ

精神安定剤が効きすぎたのはセンチメンタルだからなのだろうか

それとも私がアンジェリーナ・ジョリーだからなのだろうか

世界中にいるであろう総ての可哀相な稚児を絞め殺したい気分だ

ラジバンダリ

恋する乙女の眼差しで私を見ないでくださいと

太陽に懇願しているのだが真夏の熱視線は

私の体を貫通して総て物を孕ましているのだ

そうして真夏の子供たちは膨れ上がっていき

私の陰部は悲喜交々としならが縮んだり膨張したり

限りなく降り注ぐ放射能の循環作業に狂っている

聞こえるのは蝉のハミング、歌うのは聾唖のハミング

何にせよ夏は何も言わせてくれないのだ

Venus

赤髪の屯田兵は社会から忌み嫌われたので

これからも職に就けないだろうと思いながら

壁の美少女の書かれたポスターを眺めていた

するとポスターの柄は悪魔に変わり

願いを叶えてくれるといったので美少女を要求した所

貰ったのは風邪のウィルスだけでした

頭が割れながら目が覚めると陰部から尿が出ているのだ

これは国家権力のせいだと思いながら電車に乗ると

私はハワイアンセンターの世界の自分を恥じたのだ

これでは電話線も繋がらないはずだと意気消沈しながら

鷺ノ宮駅で電車に飛び込もうとした時に見えたのだ

青いカラスが蛾を食べているのが見えたのだ

ゴンドラバス

バスに乗っているとヒラヒラと舞う物が窓から見えた

風に飛ばされたビニールかと思ったのだがどうやら蝶の様だ

しばらく蝶を走るバスから眺めていたのだがどうもおかしい

蝶はバスと同じ速度で飛べる筈がないのだ

あれは先程まで私が弾いていたベースギターの音だ

音が私を健気にも追いながら空気を振動させているのだ

私は自分が頑張った事がない仮面の道化だと再感したのだった

↑