首無し男の最後
独りぼっちの塵箱はこんなにも寂しい物かと
友と過した肥溜めはあの鼻につく臭いが
堪らなく日々をこれでもかと美しくしていた
これから孤独の体育座りが続くのかと考えると
脳味噌の中でハーピーが金切り声をあげ
これから先を考えれなくしている自己弁護の日
丁度よいことに死ぬのは夏がいいと決めていたのだ
どぶ川のきらめきが僕にとって唯一綺麗な想い出でした。
独りぼっちの塵箱はこんなにも寂しい物かと
友と過した肥溜めはあの鼻につく臭いが
堪らなく日々をこれでもかと美しくしていた
これから孤独の体育座りが続くのかと考えると
脳味噌の中でハーピーが金切り声をあげ
これから先を考えれなくしている自己弁護の日
丁度よいことに死ぬのは夏がいいと決めていたのだ
これからまた抜け殻のような日々が始まるのだと
自分に酔いしれながらの逃避をしている
ピーマンは食べられましたがナスは食べられていないと
昼飯を渇望して魔方陣を描いたのだ
知らない事だらけの扉が開いてしまったのは
子供の様ないつかの私を貴方に見たからなのだ
頭がぼんやりしているのはクーラー病のせいか
それとも未来への恐怖心からだろうか
ガラス戸を割ったのは私かもしれないが私は悪くない
貴方は目を開いたり閉じたりまた開いたりをしていますが
その愚行とも思えるまばたき等という行為をやめて
永延に目を閉じていてくれませんか、目障りです
と怒号が鳴り響いた直後に静寂が鳴り響いた
そろそろ終わりにされるのだろうかと不安になりながら
鳴らない電話を見つめ続けている私はまばたきをしているのか?
夜の風がすーっと私の頬を撫で回した
これは年貢の納め時かと落胆したのは
先日、自分が死んだからであろう
死ぬ前の私は狛犬という名のドーベルマンを畏れ
これからの日々、これまでの日々を
覆水を盆に帰すが如くの幼稚園児の遊びをしたのだ
それに加え最近の私は誰からも彼からも
小便臭く精液臭く烏賊臭く胡散臭いと罵られていたのだ
これは社会に反発せねばと薬莢に精神安定剤を詰め
野々村真を思い浮かべながら紫色の銃弾を
脳髄目掛けてぶっ放した所、私は快感で死んだ
今残っているは赤と白のストライプのイライラだけなのだ
これからどれだけ楽しい事があるのだろうと
絶望に近い思考をぐるぐると投げ回しながら
ソケットに眼球を嵌める単純労働に汗を流し
風に吹かれながらも顔を赤らめ笑っているのだ
仮に私の角度が三十度だとすれば
あの密室で行われた五分間は意味など無いのだ
アップルティーは夏の飲む物ではなかったと
反省は回転しながら黄金比を求めているのだ
数年前の私は狂っていたと自己解釈したのだが
思えば今も狂っているようにも思え
必死の自己防衛の自己弁護がマシンガンの様に吐き出される
ソファーでいつも寝ていた自分を思い出せば
それは恥もしくは蛆が傍若無人に寝ていたのだろう
そう思わねば私が其処にいたという事実は黒歴史だ
検閲にはいつも苦い思いをさせられているので
いつの日か私の精液を飲ませ苦い思いを味あわせたいのだ
これは社会に対する牙城の砦の宣戦布告なのだ
私は2112年の総理大臣を刺殺する事に決めたのだ
空前絶後の灯火はいつでも消す事が出来るのだ
日々が私への悪意を持って流れていないと思っていたのだが
どうやら日々と言うよりも宇宙全体が私への悪意であり
私自身が宇宙への悪意だと気づいた時には遅かったのだ
私のような浅学非才の唐変木の木偶の坊は世界に溢れ
それは簡易オナホールで遊ぶが如くの使い捨てだ
そもそも私は貴方への快楽や貴方の求めた真実とは
程遠い存在であり私がいくら足掻いた所で貴方は砂に飲まれ
希望とも絶望ともつかない喩え難い気分になってしまうのだ
私が邪魔なんだろう?貴方の笑顔から薄々と察していた
私は何時か壊されるであろう足枷でしかないのだ
私自身を守る力を身につけなければ私は壊れてしまうのだ
精神安定剤が効きすぎたのはセンチメンタルだからなのだろうか
それとも私がアンジェリーナ・ジョリーだからなのだろうか
世界中にいるであろう総ての可哀相な稚児を絞め殺したい気分だ
恋する乙女の眼差しで私を見ないでくださいと
太陽に懇願しているのだが真夏の熱視線は
私の体を貫通して総て物を孕ましているのだ
そうして真夏の子供たちは膨れ上がっていき
私の陰部は悲喜交々としならが縮んだり膨張したり
限りなく降り注ぐ放射能の循環作業に狂っている
聞こえるのは蝉のハミング、歌うのは聾唖のハミング
何にせよ夏は何も言わせてくれないのだ
赤髪の屯田兵は社会から忌み嫌われたので
これからも職に就けないだろうと思いながら
壁の美少女の書かれたポスターを眺めていた
するとポスターの柄は悪魔に変わり
願いを叶えてくれるといったので美少女を要求した所
貰ったのは風邪のウィルスだけでした
頭が割れながら目が覚めると陰部から尿が出ているのだ
これは国家権力のせいだと思いながら電車に乗ると
私はハワイアンセンターの世界の自分を恥じたのだ
これでは電話線も繋がらないはずだと意気消沈しながら
鷺ノ宮駅で電車に飛び込もうとした時に見えたのだ
青いカラスが蛾を食べているのが見えたのだ
バスに乗っているとヒラヒラと舞う物が窓から見えた
風に飛ばされたビニールかと思ったのだがどうやら蝶の様だ
しばらく蝶を走るバスから眺めていたのだがどうもおかしい
蝶はバスと同じ速度で飛べる筈がないのだ
あれは先程まで私が弾いていたベースギターの音だ
音が私を健気にも追いながら空気を振動させているのだ
私は自分が頑張った事がない仮面の道化だと再感したのだった