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臥薪嘗胆に菊の花を一輪挿しにする

水の代りにペプシコーラを菊の門に注ぐ

貴方の失くした本が私の脳髄に響く

誰かが囁くと誰かが囁き私も呟くのだ

あの薄暗い部屋に戻るのは死んだ時

もしくは死にゆく時だと呟くのだ

囁きは時空を超えてやってきて

あの日と同じ難解な囁きを何回もするのだ

私は狂人か?芸人か?

言葉だけの世界に出戻りしてしまうのは

100錠のデパスでも保てない精神になるという事

憂鬱時代は何度でも訪れる

いつも何度でも聖教新聞のように狂わせるのだ

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野外露出の空

大きくなった陰茎を月明かりに照らし歩く夜

公衆トイレにははみ出した便が寂しそうにしている

私は横に寄り添うように座り一緒に月を眺めたのだ

羞恥は時間差でやってきて私の枕を濡らす

何もかもが黒猫のタンゴのリズムで流れてくる夜

私自身が味噌汁男なのだと気付くまでには三日程かかったが

アコースティックな快楽にはスミノフアイスがつき物だ

稲妻が脳天に直撃した後の痺れが脳味噌に残響の様に響き

鬼薊の咲く空を見つめながら一人寂しく自慰をするのは

もうやめにすると不毛な会話を月としているのだ

私は誰とセックスをすればいいのだ?

シャンソンか?ジャズか?ロックンロールか?レゲエか?

頭の中でリズムは死ぬ事は一生無い、人生の伴侶なのだ

どれみふぁそらしど

頭巾を被った亀が股間で一匹縮こまっています

これは困ったと魔女裁判の陪審員に名乗りを上げた所

「貴方はセクシーな仙女ですね、セックスをしましょう」と

歯の臭い男に言われたので錐を握り締め眼球に突き刺したのです

私の眼からは涙が零れ落ち、貴方の眼からは体液が飛び出ます

海老で鯛を釣るとはこの事かと妙に納得したのですが

満足の良く反復横跳びは生まれてこの方出来た例がなく

三歳の時のお医者さんごっこは私の人生のピークだったのだなと

生臭坊主の様にシャブラニグドゥに祈るだけの毎日なのです

ああ、足から枝豆の香りが漂う初冬にはなんと不釣合いなんだと

割れ目から頭を出した象の耳、パンの耳、百の耳に

聞かせようとしたのは他でもない、僕の全身全霊のシャンソンなのでした

出歯亀の月

欲望の海で溺れかけている私は

もしかすると動物なのではないか?

重低音のギターリフが脳味噌を侵食している夜

寝汗を掻いてしまうほど蒸し暑い冬の夜

どうしても殺さなければいけない人のいる夜

私は汚れてしまったと梟に教えられる夜

夜は何度でも繰り返しスキップでやってきて

私のエマニエル坊やをフェラチオして帰るのだ

このサイクルは何時でも止められるのだが

快楽の波は陸サーファーの私には

バタアシ金魚宛らに溺れるものでしかないのだ

ニコチングリップ

私の後ろに立っているのはカメラを構えた篠山紀信だ

私の心を丸裸にしようと三歳児の眼差しで見つめている

思えば醤油を垂らしたアイスクリームは私の母親だ

甘塩っぱいだけで喉の渇く潤いなどない私の母親だ

私は熱くそそり立ったニューナンブをコーンに突き刺した

母の顔を思い浮かべながらバニラ味の射精をしたのだ

私の様な脳軟化世代が呟くのもなんだがキチガイでしかない

ならば薬だとスミノフアイスを掻喰らう午前三時に

いつの日かに過ぎ去った吉田拓郎の歌を口ずさむ

だが心の底ではフォークソングの歌う青春を小馬鹿にし

原子力の自家発電を重ねる私はただの大馬鹿でしかない

思えば総ての歌は口ずさむ事を許されている自由なのだ

ゴトンゴトン

人は皆、ひとつの点なのだ

血肉は総て幻で点でしかないのだ

そう言っていた狂人が昨日死んだ

嘆かわしくも喜ばしいことでもない

ただひとつの点が消えたということだ

昼食は天津飯にしようと心に決めた

畜生道

切なさが雨のように降りしきった中で一匹の昆虫が

私の口の中で蕩けて炒ったので御免なさいと呟いた

寒さだけがベースラインを奏で風がエイトビートを刻む

ほんの一瞬だけの夜の様な瞬きの中での発熱は

貴方の前で裸になりたいと気が狂いながら思ったのだ

私は誰の前でも何も着ずに素っ裸の全裸になりたいのだ

それが例え窓が開いていようともお構いなしにだ

どんな気持ちでクリスマスを迎えるのだろうと思っていたのに

私に歌舞伎役者が呟いてきたので自殺しようと決意し

靴下を脱ぐだけの時間を泥の様に惚けて眠ったのだ

薬はいつでも私の拠り所だがピアノのメロディだけが

薬ではないと薬剤師の大先生を毒殺したい気持ちで一杯なのだ

傘の行方

雨の音がしとしとぴっちゃんしとぴっちゃんと

脳髄を殴打するので睡眠時間は3分だけだ

日々を流れる電流が日々増していて

オートメイションされた世界に貴女は必要ないと

本質を見失った事を宜う私はのた打ち回ればいい

そして物音のしない体を震わせていれば

世界中の人が「君の弱視の眼は綺麗だね」と

心にもないお世辞をマシンガントークしてくれると

何処にもない街で思っている日々

あぁ、こんなにも声がするのに周りには誰もいない

今日は静かだなと思った時には周りには誰もいない

ただ水滴の落ちる音だけが頭蓋骨に響くのだ

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