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肉塊奇譚

どぶ川のきらめきが僕にとって唯一綺麗な想い出でした。

僕は芸人です 

目が覚めたら死んでいた

もっと詳しく言えば私の精神は死んでいたのだが

体だけが宙吊りになって辛うじて生きていた

眠りとは自分が自分ではなくなる事

心だけが佐賀県に行ってしまい体は三重県だ

窓の隙間から覗けば見えるのはバイストンウェル

ベースギターのリズムが刻まれる脳内に浮かぶ島

此処が何所だか私が誰奴なのかわからずじまいで

再び夢の世界へ飛んで逃げてしまうのだ

私はずっと一人だ

これからもあのダンスホールで一人で踊らなければいけない

そう思うとどんな激しい曲ですらバラードに聞こえてきて

後ろに浮かぶ影法師は埼玉県民だなと助けを求めるのでした

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2010/02/17 Wed. 00:00 | trackback: 0 | comment: 0edit

二重拘束 

私のこのイライラが何処から来るかと言えば

線路の向こう側にある自由の方角だ

決して目の前にある臙脂色の壁紙でもないし

後ろにあるサナトリウムの鉄格子の中でもない

汽車の轟音に掻き消される前に自由を見たい

だが私の足は既に薬禍で朽ち果てているし

自由を手に入れた所でテレヴィジョンの神様は

決して私には微笑まないだろうと

キャプテンストライダムに火を放つのでした

2010/02/13 Sat. 00:00 | trackback: 0 | comment: 0edit

日和見主義者 

美人が水を浴びる様に飲んでいるのだが

私はそれを見ながらの自慰を楽しんでいる

打ち勝たねばならないのは私自身なのだが

自分の性欲にすら勝てない私を

縮こまった亀がじどりと見つめニヤニヤと呟くのだ

「お前は誰と戦いたいんだ?」

私は誰の血も見ずに自分の血だけを見たい

リストカットを繰り返し

オーバードーズを繰り返したい

反響するのは私の声ではない、母の声だ

私は母の声を聞きながら亀を擦ったのだ

今日は終戦記念日だと言い張るキチガイは私だ

2010/02/05 Fri. 00:00 | trackback: 0 | comment: 0edit

カラスのハート 

三匹のカラスがこの寒空の下鳴いています

何を求めて鳴いているのかは薄学な私には解りません

ただ「カァカァ」という今にも空中に溶け出しそうな声が

私の頭上三メートルを秒速二センチメートルで通り過ぎ

阿呆なのは私なのだと私ですら涙を流すのです

これから続くのは何かと考えた時に思い浮かんだのは

ただひたすら泣きじゃくる私です

ただひたすら醜い私です

ニュースで流れてくる不慮の事故にすら涙する私です

私はカラスより弱いのだと

空中三メートルを秒速二センチメートルで飛んでいきます

はためかせる羽すらないというのに

2010/02/02 Tue. 00:00 | trackback: 0 | comment: 0edit