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死ノ頭~死ノ尾

私は森の中にいた

森の中で貴方に貰った飲み残しのサイダーを飲んでいた

時間が来たので私はシノズ駅へ行った

ハニカミウラ方面かシノビ方面の電車かわからずに

シブヤ方面へ戻ることにした私はサイダーの缶を大事そうに抱えていた

私はシノビへ怖くて行かなかったのではない

またこのサイダーを森の中で飲みたくなっただけなのだ

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MU

最近、よく夢を見る

夢は昼には忘れられ無になる

今は夢にあふれる私も

きっと昼には無になるのだろう

夢を書き記す事は気狂いへの入り口だ

きっと今頃、私の残してきたすべての物が

無の中で手招きをしているのだろう

虚仮孤恋

半透明の夜明けがうろ覚えの夢と共に

みるみると形を成していく時間帯に

蕩けそうな目でいつの日の事かを思い出しています

半年も経つのに私の心は羽ばたきもせず

ずっとあのビルの中で羽を休めています

夢の中で私が欲した貴女の缶バッチ

胸に携えたいと思った貴女の缶バッチ

それさえあれば私は誰だってグーで殴れるのです

決して私は弱くないのだと一夜限りの夢に

何をそんな確証が抱けることがあるのでしょう

気色悪い私よ、灰になれ

気色悪き想いよ、塵となれ

気づけば私は一匹のホロホロ鳥でした

貴女の食卓にはきっと上らないでの屠殺です

でも、きっとそれでいいのですと嘯く私こそ

何にもなれない一匹の雛なのでしょう

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