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緑の食事

ただ貴女の作った温かい食事が食べたくて
目の前にある僕の作った温かい食事が冷めていくのを
呆け者の眼でぬるく、ただぬるく見守っています
食事はやがて腐って緑色になります
そこから一本の芽が生えそれは大きな木になります
大きな木は大きな木々になり森になり大地になります
私が欲しいのは貴女の温かい食事、それが出るまでは呆けてられる
無限に待っていられる幸せと無限に来ない悲しさをアウフヘーベンして
だから僕はこんな間抜けっ面でこの街でいられるんだと思います
この物語は貴女と私の共作で狂作
そしてこの物語は盗作で倒錯なんです
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普通夜

何が正しくて何が正しくないのかと考えるのは正しくありません
今日は夜の公園で鳩のつがいが営みをしています
同時刻あなた方も営みをしています
あなた方についた毛虱も営みをしています
それについたヴィールスも営みをしています
私だけが何もしないでただハサミを見つめながら
ハーゲンダッツに舌鼓を打っている夜です
滑稽なのです
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